ATARI特集
ATARI特集 公開日:2022年4月11日/更新日:2022年04月15日
【裏モノQ&A】裏モノに関する疑問点を氷解させる攻略質問集
皆さんは「裏モノ」をご存知だろうか?
恐らく多くの方が「知ってる。胡散臭い挙動を示すモノでしょ?」と答えることができるだろう。
パチンコに触れたことがある人ならば、よほどの初心者でない限り、その存在を耳にした経験があり、答えられるのは当然だろう。
しかし一方で、裏モノの詳しい実情までは知らなかったり、「自分には関係ない」といったイメージを持ってる人が多いはずだ。
そこで当企画では裏モノの基本的な解説から、製作・流通ルート、裏モノの現状など、なかなか知ることができない裏モノの実態をQ&A形式で一刀両断していくことにした。
最近、裏モノは減少傾向だが、同時に形態も変化し、ノーマル機との見分けが困難な裏モノが多くなってきている。
「自分には関係ない」と思っていても、知らぬうちに被害を被っている可能性もあり、理論武装しておかないと痛い目に遭うかも知れないぞ?
目次
Q. 裏モノとは何ですか?
A. 不正な挙動を示すマシンのことです
正規のモノに不正に手を加えて改造し、大当たり確率などを変えたプログラムを記憶させたロム(基板)を「裏ロム」と言い、裏ロムを搭載した台のことを裏モノという。したがって、裏モノは正規の台とは異なる出方やハマリ方を示す。
→正規の台とは挙動が違う
Q. 裏モノにはどんなタイプのモノがあるのでしょうか?
A. 大きく分けて4種類あります
性能面による違い
4種類に分けてはいるが、「初当たりセット」と「連チャン率アップ」が仕様における分類、「ポケコン」と「ハウスモノ」が裏ロム自体の分類となる。「初当たりカット&連チャン率アップ」というタイプが、ひと昔前のスタンダードだった。
タイプ分け
- 初当たりセット
- 連チャン率アップ
- ポケコン
- ハウスモノ
→4種類が基本となる。
制作面による違い
ロム単体
裏モノの多くがこのタイプで、ロムの外見は正規のものとほとんど変わらないため、バレにくいという特徴がある。その代わり、簡単に脱着することはほぼ不可能だ。
→裏モノの基本といえる
ハーネスとのセット
元々不正なロムに対してハーネスを付け替えることで挙動を変化させるタイプと、正規のロムに接続することで不正な挙動を起こさせることができるタイプがある。
→扱いやすという特徴アリ
【補足ポイント】裏モノパターンの詳細
TYPE1 初当たりセット
【特徴】
- 特定の手順を使用すれば大当たりを獲得
- 普通に打っていると大当たりしない場合が多い
- ゴト師が仕込んで抜く手段に利用するケースもある
特定手順を踏むことにより自由に大当たりさせることができる裏モノのことで、ゴト師が仕込むことが多い。普通に打つと損をする場合が多く、一般客には極悪と言える。
TYPE2 連チャン率アップ
【特徴】
- 初当たり確率を下げて連チャン率をアップさせる
- 初当たり確率が低いだけの場合もまれにある
- ツボにはまれば大勝ちすることも可能
初当たり確率を下げ、代わりに連チャン率を高くしている。
波が荒くなって人気になるモノもあれば、単に初当たり確率が低いだけというありがたくないモノも…。
TYPE3 ハウスモノ
【特徴】
- ホールが独自に発注するオリジナルなバージョン
- チェーン店では同じモノが多くなりやすい
- 他の裏モノに比べ過激な仕様になっていることが多い
ホールが独自にカバン屋に製作を依頼して作らせた裏モノのことで、過激な仕様が多い傾向にある。また、そのホールで連日のように打っていないと仕様を掴みにくい。
TYPE4 ポケモン
【特徴】
- 大当たり確率や天井などの設定が可能
- 毎日仕様を変更できるので裏モノかを判別しにくい
- イベント時などの「見せ台」としての仕様も存在する
ホールの思い通りに大当たり確率や確変突入率・継続率、さらには天井やモーニング、イブニングなども細かく設定できる万能タイプ。
毎日仕様を変えることも可能だ。
Q. なぜ裏モノが存在するの?
A. ホールが利益を上げるため
「出ない裏モノで利益を上げる」というホール側の思惑が最大の要因。また、射幸性が高いマシンを欲するプレイヤー側の需要も、波が荒い裏モノが存在する要因だったが、最近はその傾向は薄くなってきている。
→主な原因はホール側の都合
Q. 裏モノと遠隔装置は同じものですか?
A. 正確に言えば別モノです
遠隔の主な特徴と分類
- ホール全体で出玉量を調整する
- 1台をピンポイントで操作
- 全タイプの機能を兼ね備えている
- シマ単位で出玉数を調整する
遠隔は上の4種類のタイプに分けられる
不正ロムを搭載するという点では裏モノの一部と言ってもいいが、遠隔装置は営業中に自在に出玉を調整できるので、厳密には別モノだ。
本来、遠隔装置はホールコンピュータ(ホルコン)と別装置だが、最近では一体化したものも増えつつある。
→裏モノの一部と言うこともできる
Q. 裏モノはどのように流通しているんですか?
A. メーカー・販社・カバン屋など、主要ルートは3種類あります
【その1】メーカー
組織的に行われる場合と個人的に依頼されて仕込む場合がある。現在はメーカー主導で裏ロムを仕込むことはほぼあり得ないが、組織ぐるみなら一番バレにくい。
→ほとんどないケース
【その2】販売会社
メーカー出荷からホール納入のパイプ役となる販売会社。
ホール側の依頼を受け、ここのタイミングで仕込む。
輸送時や倉庫保管時など、仕込む機会は多い。
→最も仕込まれやすい
【その3】カバン屋
上の2つのルートでは新台入替時しか仕込むチャンスがないが、カバン屋がホールと直接裏モノのやり取りをした場合は、いつでも付け替えることができる。
→設置後に仕込むケース
Q. 裏モノ化しやすい機種はありますか?
A. 人気シリーズは裏モノ化しやすい
設置台数が多く、設置期間も長い機種は、裏モノ製作業者も導入するホールもコスト回収が充分に見込めるという理由から、裏モノが普及しやすい。また、同一メーカー製の機種は裏ロム製作技術が簡単に流用でき、シリーズ機などは裏モノ化しやすい。
→人気が高い機種ほど危なく、人気機種の後継機は裏モノの傾向が似てきやすい
Q. 最近流行の裏モノは?
A. 抜くことが目的の出ないタイプが主流
少し前までは、波が荒く、射幸性を求める人には楽しめる裏モノが多かったが、そういったタイプは壊滅状態で、出ないだけのタイプが多い。
→楽しめる裏モノは激減中!
Q. 裏モノ設置率が高い地域はありますか?
A. 昔ほど地域差はない
かつては近隣のホールが裏モノを入れたことに対抗して入れるなど、ホール同士の競争意識によって地域性が生まれやすかった。
今は気づかれにくい裏モノが多いため、そういった事態も少なくなってしまった。
→かつては北関東や中部地方など、裏モノ設置率が高い地域が存在したが…。
→九州地方は昔から裏モノが非常に少なく、今現在も裏モノの噂すら出ないほどだ。
→最近の裏モノは出ない!しかも見抜きにくい!
Q. 近所のホールの裏モノは毎日挙動が変わっている気がしますが、なぜでしょう?
A. ホルコンタイプの可能性が高い
裏モノのスペックは不変な上(ポケコン型は除く)、裏ロムの脱着も容易ではないので、頻繁に挙動が変わるようなら遠隔の可能性が高くなる。以下に遠隔で最も多い、出球情報を双方向で管理する「ホルコンタイプ」を紹介しておこう。
→遠隔を疑うことも大切!
【補足ポイント】ホルコンタイプの詳細
時間帯別制御タイプ
基本的には朝イチや夕方など、客足が「伸びやすい時間帯に合わせて大当たりを発生させるタイプ。朝イチから打っている客が帰りだす午後3時頃や夕飯時、「サラリーマンが帰宅する夕方頃などに出玉率をアップさせて稼動を保つという戦略を取るホールが多い。
→客足が伸びやすい時間に合わせて出玉感を演出!
シマ単位制御タイプ
シマ単位や同一機種単位で出玉感のバランスを取ったり、出玉率を調整したりするタイプ。
ホルコンタイプの遠隔装置の中で最も多いタイプである。
シマ単位、同一機種単位で出玉をコントロールするのでバレにくく、機種対象イベント時に使用しやすい。
→シマ単位で出玉率を調整最も使いやすいタイプ
回転数制御タイプ
極端なハマリ台をなくすためや「見せ台」を作るため、回転数によって強制的に大当たりさせたり、大当たりしやすい区間を設けたりして出玉をコントロールする。
最も一般的な機能は、特一定の回転数に到達すると必ず大当たりする「天井」を設定できるものだ。
→実際のシステムは複雑で打ち手が気付きにくい
期間単位制御タイプ
「平日は出して、週末は締める」「イベント期間中には出す」などといった大きなスパンで出玉の周期的な変動をコントロールできる。
古いホルコンタイプに見られる出玉制御方法で、1日単位の細かい調整ができないので使う側は不便で、打ち手にバレやすい。
→古いホルコンに多く使う側にとっては不便
Q. 裏モノで勝つ方法はあるんですか?
A. モーニング機能や天井機能を狙う
朝イチに当たりやすいなどのモーニング機能や特定回転数になったら当たる天井機能を狙う方法が、最も基本的な戦略かつ有効な手段となる。
ちなみに、抜くことだけを目的にしている裏モノに関しては「打たないこと」がベストな戦略と言えるだろう。
→朝イチ台やハマり台など各タイプの性能をチェック、仕様を把握すれば勝てる!
Q. 裏モノを打ったことがないんですが、本当にあるの?
A. 最近の裏モノはバレにくい
前述の通り、波が荒く射幸性が高い裏モノは鳴りを潜め、抜くためだけの裏モノが増えつつあるのが現状である。
後者は表向きノーマル機とほとんど変わらない挙動を見せ、体感できない程度で出玉率を削っているモノが多く、打ち手は気付きにくい。
→挙動からの判断が難しく、気づかないうちに搾取されている可能性も。
Q. 新台はどのくらいで裏モノになりますか?
A. 「どのメーカー製か?」や「人気度」により様々だ
機種の人気などによって千差万別だが、早いモノでは新台導入と同時に裏モノになっている機種もある。
裏モノ製作技術が確立している海シリーズや、最近では京楽製のマシンなどが早い傾向にある。
→前評判の高い機種やヒット機を輩出するメーカーは裏モノ化するスピードが速い。また、海シリーズや京楽マシンの裏モノ化は早い。
Q. 裏モノを避ける方法は?
A. 変則スペック機はほぼ大丈夫と言える
最近の裏モノはバレにくいという特徴があるので、避けることも困難と言える。
しかし、前述の「裏モノ化しやすい機種=人気機種」を避けるだけで、随分と回避することは可能だ。
加えて、羽根デジなどの変則スペックは非常に裏モノ化しにくいので、安心して打てる機種と言えるだろう。
→変則タイプの機種は裏モノになりにくい
Q. 裏モノは無くならないんですか?
A. すでに裏市場として確立しているので、なくならないだろう
最近は取り締まりが厳しく激減しているが、絶滅することはないと推測される。
裏モノが生み出され、市場に受け入れられた背景には、打ち手側が射幸性の高さを求めているという土壌があった。
今はそのツケを払っているといったところか?
Q. 裏モノと遠隔を見分ける方法はありますか?
A. 難しいが、見分けられる場合も
裏モノは営業中の仕様変更が不可能なので、営業中に挙動が急変した場合などは遠隔の可能性アリと判断できる。
しかし、多くの場合は見分けることが困難で、裏モノか遠隔かは別にして、怪しい挙動を示したら近付かないのが一番だろう。
→基本的に見分けることは非常に困難
Q. 攻略手順は通用する?
A. 通用しない場合が大半だ
基本的に攻略手順は正規のプログラムのバグや盲点をつくため、裏モノには通用しない場合が多い。
実際、攻略手順が通用しないことから、裏モノと気付くケースもある。
逆に裏モノ用に開発された攻略手順もまれにあり、そういう手順はノーマル機に通用しない。
→手順が通用しないことで裏モノに気づくことも